また、便宜上、キャッシュフロー計算書の期首と期末の現預金残高は省いて示します。
こうしてみると財務四表の美しい体系が見えてきます。
中央に、増分貸借対照表とそれを縦に並べ替えたキャッシュフロー計算書(間接法)があります。
その左側に、現預金増減の経緯を示すキャッシュフロー計算書(直接法)があり、右側に利益剰余金の増分つまり利益の発生経緯を示す損益計算書があります。
キャッシュフロー計算書(間接法)が利益と現預金増減を結びつけています。
言い換えると、現金ベースの出入りと発生ベースの出入りの差を説明しています。
このケースでは、現金ベースの商品仕入れ代50,000円と、発生ベースの売上原価40,000円を、キャッシュフロー計算書(間接法)の商品増10,000円が説明しています。
そして、増分貸借対照表は当然に前期末貸借対照表と当期末貸借対照表を結びつけて、その差を説明しています。
このように、財務四表は、増分貸借対照表を中心として「財務四表の十字星」ともいうべき美しい体系を形成しているのです。
財務四表がつながりあっているようすを次の増分貸借対照表で確認しておきましょう。
この中で、利益剰余金増は「収益−費用」で求められたものです。
現預金増も仕訳を集計した段階から考えると、「現預金の左側仕訳の合計−現預金の右側仕訳の合計」で求められたものです。
左側仕訳の合計は増加総額、右側仕訳の合計は減少総額です。
そこで、現預金増も利益も同じように左側と右側の引き算をする前の状態で示すと次のようになります。
現預金と、収益・費用については入りと出を両建てで示し、中央の薄い網掛けの部分については各勘定科目について左側と右側をネットした純額で示しています。
これを横線のところで3つに切り分けると次のA、B、Cになります。
このうち、Aを縦に並べ替えるとキャッシュフロー計算書(直接法)になります。
Cを縦に並べ替えると損益計算書になります。
その間をつなぐBに、Aから現預金増を、Cから利益をそれぞれ取り込み、縦に並べ替えるとキャッシュフロー計算書(間接法)になります。
Bの部分が前期末の貸借対照表と当期末の貸借対照表をつないでいることはいうまでもありません。
Bの部分の創業以来の累計が当期末貸借対照表になります。
このように財務四表ははめ木細工のようにかっちりとつながりあって十字星をなしているのです。
財務四表の十字星がはめ木細工のように形成されているようすがお分かりいただけましたでしょうか。
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